あわやまりあわやまり

詩

2017/11/06

「足跡スタンプ」

ここまで来るのに
どんな道を通ったのか
誰にもわからないだろう
たくさん 歩いた
そのたくさんは
自分にしか分からない

 

歩いてきた足跡
それがスタンプカードにたまって
いっぱいになったら
目標に届く
夢が叶う
そんなふうに世の中は
できていない

 

けれど振り返って見る
足跡がついている
一歩ずつ残してきた足跡は
スタンプカードみたいに
たまったら終わりじゃない
それは一本の道をつくってきた
私にしか見えない 私の来た道
それはこれから進むべき道へ
私らしく歩いて行けるように
きっと 力をくれる

 

 

 

© Mari Awaya 2014

私家版詩集「夜になると、ぽこぽこと」より

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