あわやまりあわやまり

詩

2017/11/29

「ほんのときどき」

布団を取り込む夕暮れのベランダで
日が沈みきるほんの少し前の学校の屋上で
果てしなく長い間の一瞬よりも少しだけ長く
永遠を感じたりする

 

 

 

(c) Mari Awaya

2017/11/28

「神様が集めているもの」

顕微鏡でしか見えない微生物
それから何億年を超えて
虫や動物
人間にまでなったのは

 

神様が
集めているからじゃないだろうか
生き物たちが感じる
こころのようなものを
特にきっと
幸せと感じるもの
楽しいと弾けるもの
嬉しいと喜ぶもの
それはただの感情でなく
宇宙のエネルギーにも
なるのかもしれない

 

目に見えないそれらを
宇宙のすみずみまで
浸透するように
たくさん たくさん
いきわたらせたくて

 

 

© Mari Awaya 2015

2017/11/21

「大きすぎて、今は」

それが
大きすぎて
分からなかった
白い鳥の絵だという事が
かなり遠ざかってみて
ようやく分かった

 

どこにいるか
分からなかった
霧の中だと思っていた
晴れたとき
大きな山の中腹の
雲の中にいるのだと
やっと分かった

 

今夢中にやっていて
まだかたちにならないもの
迷って戸惑って
どこにいるか分からないときも
同じようなこと

 

大きすぎる絵が何なのか
自分はどこにいたのか
いつか
分かる日が来るはず

 

 

 

© Mari Awaya 2015

2017/11/21

「小鳥の助言」

私が眉間にしわをよせていると
顔見知りの
歌声の素敵な小鳥がやって来て

 

どうしてそんなに
むずかしくしちゃうの?
本当はシンプルよ
生きたいところで
生きたいひとと
生きればいいわ
と言う

 

それは分かっているけど
どうしたらいいか分からないの
と私が言うと

 

また考えちゃうのね
さすがにんげんね
と言って
やわらかな春の歌を
歌ってくれた

 

 

 

© Mari Awaya 2015

2017/11/21

「かたまり」

肩にかたまりが、いる
特に右のが、大きい
じっとしていて、動かない

 

かたまりはどこから来るか
色んなところからやって来る
上司の嫌味
同僚の愚痴
家族に嫌気
友人と比較
自分に落胆
未来に不安

 

テケテケテケとやって来て
ぴたっとくっつき
からだの一部になる
そこが自らの家であるように
頑として動かない

 

たたいたり
話しかけたり
するけれど
いっこうに動いてはくれない

 

痛くて重くて
わたしは泣いた
一人っきりの部屋で
わんわん泣いた

 

するとかたまりが
ひどく熱くなってきたので
そっと右の肩に手を当てると
かたまりじゃない何かが
こう伝えてきた

 

ユルメナ
ユルシナ
ナガシナ

 

わたしはその言葉を考えた
かたまりをさすりながら
いつもと違って
慈しみをもって
さすりながら

 

 

 

© Mari Awaya 2015

2017/11/21

「それはそんなに」

早く分かるものなの?
出来るとか出来ないとか
成し遂げるとか遂げられないとか

 

 

 

(c)Mari Awaya 2015

2017/11/21

「強い雨の日の渡り廊下」

そこを渡るときみたいだね
ちょっと勇気がいって
タイミングが重要で

 

 

 

(c)Mari Awaya 2015

2017/11/15

「幾何」

雨が降って
傘についてきた
雨粒たちを
部屋で乾かす

 

乾燥している部屋で
それはすぐに気化する

 

傘は幾何学模様
重なる色たち
眺めていると
どこを見ているのか
分からなくなって
頭がぼうっとする

 

どれほど
どれくらい
ここにこうしていたのか
どれほど
どれくらい
この世界にいるのかも
分からなくなって

 

 

 

© Mari Awaya 2015

*幾何…いくばく、とも読みます。

2017/11/15

「もう五日なのに」

まだなんにもできていない
きっともう、いつかなのに
まだたどりつけていない

 

 

 

© Mari Awaya 2015

2017/11/15

「私は、怒っている2」

このことで怒っているのに
全く気がつかないで
自分のことばかりしているひとに

 

 

 

© Mari Awaya 2014

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