あわやまりあわやまり

詩

2017/11/03

「凧あげ」

凧上げをしに行って
あげるばかりじゃつまらないから
自分が凧になってみました

 

大空高く
ツイーツツツー
風に乗って
ふわんふわわん

 

そうしていたところに
大きな風にぶつかって
私は激しくぐるぐると回ってしまいました

 

はっと思って下を見ますと
大変 糸が切れていたのです

 

その糸がその時切れたのか
あるいははじめから繋がってなどいなかったのか
それは分かりませでした
けれども
大きな風にぶつかると
自分は本当に繋がっているのか
あるいは自分は本当は誰と繋がっているのかが
分かるということを知りました

 

 

(c) Mari Awaya 2005
手製本「帰り道」、詩集「ぼくはぼっちです」より

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