あわやまりあわやまり

詩

2019/10/23

「みたらし団子」

野球のユニフォームを着た少年が

みたらし団子を持っている

ここは電車の中だ

 

彼の隣には

おしゃれをした若い女性が座っている

少年のみたらし団子は

たれをたっぷりつけて

つややかだ

 

それだけに 心配だ

 

少年にたれがついてしまうのなら、仕方がない

だけれどもし、隣の女性についてしまったら

これからデートに行くかもしれない

彼女はどうするだろう

 

速やかに、食べてしまえばいいのに

その思いをよそに

少年はみたらし団子を食べようとしない

 

たまに激しく揺れる電車の中で

みたらし団子をじっと見つめ

行方を見守る一人の女のことを

食いしん坊だと

どうか 思わないで欲しい

 

 

 

(c) あわやまり

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