2017/11/15
「私は、怒っている」
そんなことで怒るのは
無意味だし、時間の無駄だし
おかしいよ、と言う人に
© Mari Awaya 2014
2017/11/15
そんなことで怒るのは
無意味だし、時間の無駄だし
おかしいよ、と言う人に
© Mari Awaya 2014
2017/11/15
ここにいることに
そしてこうでありたいと描く
私に、なれるかな
© Mari Awaya 2014
2017/11/15
この世界の住人になれた
そして十年もしないで
慣れてしまった
© Mari Awaya 2014
2017/11/15
急に降り出した弱い雨が
電車の窓に
詩を書いている
© Mari Awaya 2014
2017/11/09
もし
とだけ
机に書いてある
続きを考える
もし、ここにいなかったら
もし、今日が十年前だったら
もし、私が私じゃなかったら
もし、ここが地球じゃなかったら
もし、生まれ変われるのなら
もし、聞いてくる
あなたはだれですか?
© Mari Awaya 2014
2017/11/09
寒いのは
単純に
今日の気温が
低いせいだ
涙が出るのは
明確に
あなたが
やさしいからだ
ただ単純な
やさしさ
それ以上
私が望むものを
含まない
やさしさ
© Mari Awaya
詩集「あなたに好き、と言う以外は」より
2017/11/09
幾度
らくたんすれば
わたしは
らくたんしなくて
すむだろう
らくたんするのは
期待しているからだ
心というものは
知らないうちに
かすかな期待あるいは希望を
持ってしまう
パラパラ パラパラ
らくたんが落ちていく
バラバラ バラバラ
粉々になって
ヒラヒラ ヒラヒラ
そのうちに軽くなって
らっかんしてみられるように
なるかもしれない
© Mari Awaya
「みんなの詩集 夢ぽけっと2014秋号」より
2017/11/09
悪意のない
無関心から発せられる
不躾な質問は
日常の中に、結構存在して
その質問に
傷つく人のいることを
想像すら出来ない人も
世の中に、なかなかいる
© Mari Awaya 2014
2017/11/06
ここまで来るのに
どんな道を通ったのか
誰にもわからないだろう
たくさん 歩いた
そのたくさんは
自分にしか分からない
歩いてきた足跡
それがスタンプカードにたまって
いっぱいになったら
目標に届く
夢が叶う
そんなふうに世の中は
できていない
けれど振り返って見る
足跡がついている
一歩ずつ残してきた足跡は
スタンプカードみたいに
たまったら終わりじゃない
それは一本の道をつくってきた
私にしか見えない 私の来た道
それはこれから進むべき道へ
私らしく歩いて行けるように
きっと 力をくれる
© Mari Awaya 2014
私家版詩集「夜になると、ぽこぽこと」より
2017/11/06
夜にうかぶ細い月に
私の涙がネックレスになって
ひっかかっている
いつ、ネックレスなぞに
なっただろう
昨日の涙は
たくさんあったから
長い長いネックレスになって
風をうけて
ゆらゆらしている
それにしても
月明かりを浴びて
キラキラしてきれいだ
哀しい涙だったのに
こうやって
見上げる人の中に
もし泣いている人がいたなら
ネックレスに涙つなげよう
一緒に月にひっかけておこう
次の新しい月が出る頃には
ほほえんで見上げられるように
今は、泣いておいて
© Mari Awaya 2014
「夢ぽけっと2014春号」より