あわやまりあわやまり

詩

2020/06/12

「りんご狩り」

ひとりで

りんご狩りをしている

この園は広くて

こんなにたくさんのりんご

とりきれるのかと

不安になる

 

まだとりきらないうちに

台風で落ちてしまうかもしれない

一体いつになったら

とりきれるのかもわからない

 

りんご りんご りんご

いつになったら

私のかごはいっぱいになる

いっぱいになって

また空っぽになって

本当にいっぱいになるのは

いつだろう

 

でも本当はわかってる

私はただ りんごを

ひとつずつ ひとつずつ

とっていけばいい

今手にとる このひとつの

このりんごのことだけを

考えて

 

 

(c) 2014 あわやまり

→詩画集「夜になると、ぽこぽこと」より

 

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