あわやまりあわやまり

詩

2017/11/21

「小鳥の助言」

私が眉間にしわをよせていると
顔見知りの
歌声の素敵な小鳥がやって来て

 

どうしてそんなに
むずかしくしちゃうの?
本当はシンプルよ
生きたいところで
生きたいひとと
生きればいいわ
と言う

 

それは分かっているけど
どうしたらいいか分からないの
と私が言うと

 

また考えちゃうのね
さすがにんげんね
と言って
やわらかな春の歌を
歌ってくれた

 

 

 

© Mari Awaya 2015

2017/11/21

「かたまり」

肩にかたまりが、いる
特に右のが、大きい
じっとしていて、動かない

 

かたまりはどこから来るか
色んなところからやって来る
上司の嫌味
同僚の愚痴
家族に嫌気
友人と比較
自分に落胆
未来に不安

 

テケテケテケとやって来て
ぴたっとくっつき
からだの一部になる
そこが自らの家であるように
頑として動かない

 

たたいたり
話しかけたり
するけれど
いっこうに動いてはくれない

 

痛くて重くて
わたしは泣いた
一人っきりの部屋で
わんわん泣いた

 

するとかたまりが
ひどく熱くなってきたので
そっと右の肩に手を当てると
かたまりじゃない何かが
こう伝えてきた

 

ユルメナ
ユルシナ
ナガシナ

 

わたしはその言葉を考えた
かたまりをさすりながら
いつもと違って
慈しみをもって
さすりながら

 

 

 

© Mari Awaya 2015

2017/11/21

「それはそんなに」

早く分かるものなの?
出来るとか出来ないとか
成し遂げるとか遂げられないとか

 

 

 

(c)Mari Awaya 2015

2017/11/21

「強い雨の日の渡り廊下」

そこを渡るときみたいだね
ちょっと勇気がいって
タイミングが重要で

 

 

 

(c)Mari Awaya 2015

2017/11/15

「幾何」

雨が降って
傘についてきた
雨粒たちを
部屋で乾かす

 

乾燥している部屋で
それはすぐに気化する

 

傘は幾何学模様
重なる色たち
眺めていると
どこを見ているのか
分からなくなって
頭がぼうっとする

 

どれほど
どれくらい
ここにこうしていたのか
どれほど
どれくらい
この世界にいるのかも
分からなくなって

 

 

 

© Mari Awaya 2015

*幾何…いくばく、とも読みます。

2017/11/15

「もう五日なのに」

まだなんにもできていない
きっともう、いつかなのに
まだたどりつけていない

 

 

 

© Mari Awaya 2015

2017/11/15

「私は、怒っている2」

このことで怒っているのに
全く気がつかないで
自分のことばかりしているひとに

 

 

 

© Mari Awaya 2014

2017/11/15

「私は、怒っている」

そんなことで怒るのは
無意味だし、時間の無駄だし
おかしいよ、と言う人に

 

 

 

© Mari Awaya 2014

2017/11/15

「いつか、なれるかな」

ここにいることに
そしてこうでありたいと描く
私に、なれるかな

 

 

 

© Mari Awaya 2014

2017/11/15

「私、ようやく」

この世界の住人になれた
そして十年もしないで
慣れてしまった

 

 

© Mari Awaya 2014

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